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吟醸酒はうす玻璃で!!

2013年5月から2014年11月までの一年半、老松の関西営業を担当した。
卸店、小売店のルート営業が主な仕事だが、その先の飲食店の訪問も経験した。
京都のとある店を訪問した時に夜に景気付けで来ると約束。
普段は自家用車を使っての巡回なので飲む事はできないが、
たまたま展示会の準備が早く引けたので行く事ができた。

老松の焼酎を飲む前に北雪純米大吟醸を頼んだ。
前職飯田の時に関西に引き入れた懐かしい銘柄の一つだ。
冷蔵庫から一升瓶を出してきて吉野杉の枡を受け皿にし
ストレートグラスにこぼれるまで注ぐ。
いうところのマスグラスセット売りという手法。
「えっ今時これ? しかも大吟醸だよ」と突っ込みたくなる。

昨年の秋頃からにわかに日本酒に光があたってきた。
国策として国酒=日本酒を押していることで海外での
人気が高まり、それらの情報が逆輸入していることが
影響していると思われる。

おかげで焼酎は押されっぱなしで営業活動が苦戦した。
市場のボリュームは圧倒的に焼酎が多いのだが伸びがない。
卸の試飲会でも国際基準の試飲グラスを使うところも出て
来ている。香りが命の吟醸酒はやはり飲み口をすぼめた
白ワインサイズのグラスが香りを嗅ぎ分けやすいと思う。

リーデル社から脚なしの赤ワイングラスや吟醸酒用の極薄の
グラスが販売されている。
そこに目をつけたのがダイソーで赤ワインサイズは脚なし
ステムレスグラスが108円で販売されている。
私も青山高原で重宝しているが、吟醸酒向けには
容量が多すぎて使えない。

DSC_0007.jpg

うす玻璃グラスで有名な松徳硝子のブルゴーニュグラスだとサイズも
こぶりでちょうどいい。試しに120mlをいれると見た目少なめだが
高級感は伝わる。1800mlが5000円クラスの大吟醸だと
15杯とれて原価は330円ほど、売価は1000円までに納まる。
3500円クラスの純米吟醸だと売価は680円ほどか?
高級な酒だし量は多く要らない。数種類飲んでもらうためにも
120mlで十分だと思う。
多分、松徳硝子のうすはりを模した酒グラスが
同じ108円で近々発売されるだろう。

グラス類はメーカーが無償で協賛してくれるという業界の悪い習慣で
お金を出してまでグラスを揃ええない店も多い。
料理、お酒に拘るなら酒器も含めてトータルでコーディしてこそと
思うのだが。どこの店でも吟醸酒が、最も美味しい状態で提供される
時が一日も早く来る事を期待したい。
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葛城の銘酒、篠峯。

思いもよらない女性から篠峯のお酒をプレゼントされた。

前職の老松で働いていた頃、地酒専門店のほとんどで篠峯を見た。
近場ではエポック、森田酒店、あべたや、今西屋、福森酒店(敬称略)などなど。
御所の千代酒造が製造元だがこの篠峯は限定流通商品、契約を得た
特定の酒販店しか取り扱っていない。
年間定番品もあるようだが、季節毎に酒米や精米歩合、造りを変えた
限定品がとりわけ人気があると聞いた。

年が開け寒さがひとしお厳しくなってくると、山田錦などを
使った高精白の大吟醸酒などが出荷されてくる。
しかも火入れをせずに生酒や無濾過など際物が増える。
飲食店に「今しか飲めない」「次はもう入ってこない」なんて
言われるとついつい飲みたくなってくる。

今回頂戴したお酒は、今年の1月に搾られた純米吟醸で、
中取りとラベルに記載されている。

sinomine15ok.jpg

中取りとは、搾った最初に出て来る「あらばしり」と最後に圧力を
かけて搾る「せめ」を入れない中間だけのいわば「いいとこ取り」のこと。
原料米の記載はないが多分「八反」か?精米歩合は50%と書いてある。

裏表記のラベルが無く銅と肩の二点張りなので酵母の
種類や酸度や糖度は不明。できれば裏ラベルは無理としても
ネックレスなどで詳しい情報は欲しい。

篠峯の発売は、比較的新しく今から15年程前に限定流通が
始まったという。ネームングの由来は、「蔵のすぐ西にそびえる
葛城山の別称。その昔篠峯という名で呼ばれていた時期があります。
当蔵の仕込水はこの葛城山の伏流水を自社井戸から汲み出し、
そのまま使用しています」とHPに紹介されている。

葛城山麓の酒蔵は他にも、香芝市の歓喜光、大倉、葛城市の梅乃宿、
御所の風の森、百楽門などあり、いずれも最近の日本酒流行の影響を
受け品薄気味だと言う。
きっと葛城山からの伏流水が酒造に適しているからだろう。

東北や信越など、北国の酒でなく、地元奈良県の酒が地元で
飲まれるのは喜ばしい。奈良を訪れる外国の方々へもその美味しさを
きちんと伝えたいものだ。
早めの英語の情報伝達を蔵元へ期待したい。

グラスは松徳硝子のうすはり葡萄酒器、お酒の容量は120ml、
香りが一番立ちやすい飲み口がすぼんだ白ワイン向けのグラス。
何と言ってもクールカットの引っかかりのないのがいいし、
脚がないステムレスなので酔っぱらっても倒す心配が無い。

麒麟 大吟醸 袋取り原酒

定年退職を前に現部署のメンバーが送別会を開いてくれた。
場所はグループ会社が経営するなるの平野店だった。
総勢35名参加の大宴会となった。
ここで、麒麟の大吟醸古酒を皆に飲んでもらった。アルミでくるんであったので
色の変化も少なく上品な古酒に仕上がっていた。

この話を麒麟の担当者、山賀氏が会社に訪ねてきた時にしゃべったので、
そのお礼にと思わぬプレゼントが届いた。

それが、この金賞受賞の大吟醸酒だ。
金賞受賞 麒麟大吟醸

全国新酒監評会の金賞受賞酒で「大吟醸袋取り原酒」と商品名に書いてある。
この審査は明治44年に始まったとあり、昨年でちょうど100回となった。
この審査に合格しようと各蔵元は年初から緊張した日々が続く。

普通の日本酒は表面を磨いて70%程度の重量にしたお米を使用するが、
審査に出すためのお米は35%。つまり65%は糠にしてしまう。
だから大粒の酒造好適米山田錦などを使う。

手洗いでの秒読みの限定吸水、一升盛りの麹蓋を使っての麹造り、
最適な酵母と酒母造り、極度の低音での一ヶ月以上にも及ぶ
もろみの管理など蔵人が心を一つにして大吟醸造りに励む。

結果金賞を受賞するのだから喜びもひとしお。

華やかで上品、奥行きのある口中香、滑らかに広がる
うまみと柔らかな味のふくらみ、後味の余韻の長さが
心地よいとしおりに書いてある。

誕生日祝いにと息子達が企画してくれた伊勢・鳥羽への
旅行に持参し皆にも味わってもらった。








新潟下越酒造 麒麟の大吟醸13年古酒

定年で迎えた最後の部署のメンバーが送別会をしてくれる
というので、13年前に床下に貯蔵した大吟醸酒1.8リットルを
出してみた。アルミホイルを瓶全部に巻きつけ、その上から
黒いゴミ袋で厳重に覆ってあった。
銘柄は麒麟で製造元は新潟の下越酒造
黒瓶のスモークに和紙で大吟醸と書いてある。当時で一万円
だったので今だと倍以上の価値になっていると思う。

新潟下越酒造麒麟10年大吟醸古酒

送別会のメンバーは36名なので一人50mlしか当らないが
話の種にはおもしろい。13年前といえば最後に勤めた
部署に配属された年でもある。

麒麟は、地酒を担当した時に最初に品揃えをしたメーカーで
当時の担当者石川さんとは何度も商談した。
夏向けに小瓶をアソートした頒布会の商品ラベルを作ったり、
越の何々と付けば売れる時代だったので命名を「越の匠」とした
純米酒のラベル開発をお手伝いしたりもした。

社長の佐藤俊一様は技術肌の人で日本吟醸酒協会や
長期熟成酒研究会に参加しており、できればこの古酒を
300ml程送り評価して貰いたいとも思っている。

この麒麟という名前はキリンビールの麒麟と同じなので
ブランド名に抵触しそうなものだが、実はキリンよりも
早くから使っているので問題はないそうだ。似た名前に
麒麟山があるがこれも新潟の下越地方の銘柄。

新潟の日本酒は淡麗辛口タイプが多く関西の市場でも大変
人気があった。越の梅里、北雪、柏露などを揃え
一時の吟醸酒ブームで店舗でもたくさんの品揃えをする
など活況を呈していた。

その後起こった焼酎ブームや近年のワイン人気に押され
需要は伸び悩んでいますが、小生はやはり日本酒が
始めにありきでその後焼酎やワインを料理に合わせて
飲みわけています。

下越酒造株式会社には鎌倉時代の建長四年、新潟県東蒲原郡
阿賀町津川に築かれた麒麟城の名前にあやかり酒名を
「麒麟」とし明治13年創業の藏です。

酒質の設定には、故佐藤平八会長と現社長の佐藤俊一(農学博士)
との親子二代にわたり国税局酒類鑑定官の経歴を持ち、酒造りの
隅々までその醸造技術が活かされています。

全国に数ある蔵の中でも親子二代にわたり、
酒類鑑定官として酒造りの指導をしてきた蔵は他に無く、
技術力では特異な存在であり、時代に適した正統派酒造りを
続ける蔵です。

応援したい宮城のお酒、伯楽星 純米吟醸酒

定年の送別会をしてくれた後輩の一人が
持ち込んでくれた生酒です。宮城といえば
浦霞しか知らず初めて飲んだ銘柄でした。

東京農大醸造学科を卒業した新澤巖夫さんをはじめ、
若い 蔵人達の力で頑張っている新星蔵元です。

宮城県の大崎市、仙台のやや北に位置し震災では
倒壊は免れたものの大きな被害を受けましたが
ファンの声におされ酒を作り続けることにしたそうです。

首都圏を中心に、海外でも人気上昇中です。

新澤さんは、食事を引き立てる食中で飲めるお酒を醸しています。
新澤さんのある三本木地方では、伯楽(馬の目利き)が大切に
育てた名馬は時がくると天に昇ったという伝説があり、
酒名”伯楽星”は、命名されました。
情熱を感じる入魂のお酒、味わってみる価値あります。

伯楽星 純米吟醸酒は 甘味、旨味を抑えた綺麗な酒質は
淡い味付けの料理や白身のお刺身に相性が合います。

宮城 伯楽星720ml